Aoyama Style

コラム

浅葉克己の一日一圖 13

この一年はAGI総会のことが頭から離れることはなかった。実行委員長の責任としては当然のことだと思う。19ヶ国、150名の参加は盛大だった。「トーキョート、世界のデザイン二都物語だ。」AGI総会の時間割を制作したら丁度10項目になった。

126日(火)。午前中AGI新会員の審査、日本代表は若手の杉崎真之助。5時、AGI総会のレジストレーション。参加者はここで登録をする。場所は銀座グラフィックギャラリー、ウェルカムドリンク。5時半、81名が制作した「掛け軸」展のオープニングレセプション。大日本印刷の社長北島義俊さんも駆けつけてくれた。ここで個展を開いたAGI会員も多い。

2銀座は大雨だった。傘をさして、クリエイションギャラリーG8へ移動。こんな時に雨か。AGI日本会員新作ポスター展で迎えた。23名による新作一枚は「AGI」一枚は「Welcome to Japan」2点の連作だ。「軽くて重要な叡智を言葉とカタチで表現する各国のみなさん、ようこそ日本へ」とあいさつ。23名の日本会員の紹介。明日の桑沢デザインでの講演者8名を紹介。〆はAGIをボディートークで。2次会は近くの居酒屋で友好。旅の疲れをいやしてもらう。

327日(水)。10時、桑沢デザイン研究所でスチューデントシンポジウム。各大学の代表者で満席。1.オロッシュ(ハンガリー)2.バルディンゲル(フランス)3.ウォーカー(南アフリカ)4.フィードラー(ドイツ)昼食 5.ヴリンゲル+ファイドヘルベ(オランダ)6.ソンノリ(イタリア)7.ミヌール(フランス)8.王周(中国)一人30分と短い講演だったがヴィジュアル表現が新鮮だ。ソンノリ(イタリア)と王周(中国)に感動。

45時半、四台のバスで大曲の凸版印刷へ移動。印刷博物館を見学。資料が益々充実して来た。AGI代表作品展「世界のグラフィックデザインAGI06」を見学。ぼくは代表作として西武百貨店の「ほしいものが、ほしいわ。」16才のファーストキッスを出品した。凸版本社のレストラン「LA STELA」でウェルカムディナー。中村鶴城さんのめずらしい琵琶演奏。壇ノ浦とラ・ヴェルナの聖痕を聞いた。深い音だ。

528日(木)。8時3分新幹線で京都へ移動(のぞみ107号)10時23分京都着。京都精華大学へ、学生たちの熱烈歓迎。基調講演「ジャンケン文明論」韓国イ・オリョン博士。日本人の美意識・知恵・技術にまつわる講演と実演「木版画」「風呂敷」「水引」ギャラリーでは「掛け軸」の新作展。

63時、比叡山延暦寺でAGI法要。ソールバス、ハーバート・バイヤー、河野鷹思、亀倉雄策、田中一光、40名。根本中堂拝観。

75時半、京都精華大学叡山閣で京都ディナー。舞妓、芸者のパフォーマンス。博多からジャンケンポン日本一藤堂和子さん来てくれる。AGIメンバー10名によるザッピング。ザッピングとは雑誌の頁をめくるような講演、ひとり10分。夜の京都市内が一望できた。みごとな夜景。

829日(金)。9時、銀閣寺、竜安寺を拝観。午後から四コースに分かれて観光。僕はCの祇園界隈コース、建仁寺の風神、雷神、静かな庭に感動。

930日(土)。9時半、AGI総会、会長がローレンス(フランス)からヤーレ(オランダ)に変わる。2007年はオランダ、アムステルダムで開催。日本新会員2名、葛西薫と立花文穂。

102時9分東京へ移動。8時、バイバイディナー、六本木ヒルズ51階、和太鼓奏者「林英哲」の熱演。原研哉君が涙を流した。〆はAGIの名が入った卓球ボールを200球打った。最後は南京玉すだれ、アンコールの声が飛んだ。5泊6日のAGI総会が終わった。明日はそれぞれ祖国へ帰る。日本大会の評価はこれからだが、価値は存在しているものではなく作るものだと強く感じた。


Profile

浅葉克己
横浜出身。桑沢デザイン研究所、佐藤敬之輔タイポグラフィ研究所にて 文字設計を修業後、ライトパブリシティに入社。1975年、浅葉克 己デザイン室を設立。中国の少数民族ナシ族に伝わる象形文字・トンパ 文字への造詣が深く、トンパ文字掛軸で02年東京ADCグラ ンプリ。同年、紫綬褒章を受章。青山芸術祭第3回DESIGN AWARD審査委員長。

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