天性の感覚で季節の素材を昇華させ、食べ手を「笑顔」に導くイタリアンの旗手
リストランテ濱崎 濱崎龍一 さん

スタッフ皆の人柄が集約された至福のひと皿。
レストランは「良好な状態にする、回復させる」という語源に由来しているように、人に活力を与えてくれる場所だ。その中でも非日常的な空間、日常に近い空間、両者どちらに身を委ねるかは好みの問題なのだが…。南青山の住宅街にひっそりと佇む「リストランテ濱崎」は、予約困難な一流店でありながら後者のほうである。店内には気取らない空気が漂い、親しい友人の家に招かれたように肩の力が抜けていく店だ。
イタリアで修行をした濱崎龍一シェフは、帰国後1989年から「リストランテ山崎」のシェフを務め、2001年、馴染みのある青山で独立した。以来、料理を提供する前にシェフ自らがテーブルを回り、ゲストに挨拶をする光景は変わっていない。
「どういう人なのか、アレルギーを持っている人なのか、高齢の方なのか。感覚でしかないんだけど、料理を作る前にどんなお客さんがいらしているのか見ておきたいんですよ。食べる人の顔を踏まえて作るのと作らないのでは違うと思う。お客さんからしても、誰が作るんだろうって気になるし、最終的な印象も変わると思うんです」
季節の野菜を豊富に取り入れ、旬の素材が持つ豊潤な旨みと香りを凝縮した見た目も華やかな料理。口当たりも軽やかで、優しく、丸みを感じさせる味わいに、思わず「ホッ」として笑顔に。食べ手は一瞬にして幸福感に満たされていく。よく料理には作り手の人柄が出ると言われるが、ここまで顕著に写し出された料理もないだろう。
「食べて笑顔になってもらうのが一番。厨房で最後の仕上げに「笑顔になれ!」って“気持ち”を入れているんです。伝わっているかどうか分からないけど、自分は他の人の料理を食べるとわかるんですよね。よく、お客さんからも「人柄が出ているね」って言っていただくことがありますが、この店みんなの人柄がひとつになって皿の上に乗っかっているんです。「最近、腕を上げたんじゃない?」と言っていただくと、それも「スタッフの腕が上ったんですよ」って僕は言っています。彼らがいい下準備をし、お酒をサービスしてくれ、お客さんの気持ちを作っておいてくれるから、僕が最後に仕上げして、いいとこどりで誉められているんだから(笑)」
シェフ、マダム、ソムリエ、スタッフによる最上級のホスピタリティに、次の予約を入れて帰る常連客は多いが、地元青山人の支持もかなり熱い。
「ご近所さんが来てくれるんです。おじいちゃんのお祝いだとか、犬の散歩でよく会う方とか、昔、この辺に住んでいらした方とか…。そういうのって嬉しいですよ。それは他のシェフからも羨ましがられます。表通りに店があったらできないことですよね。青山はいろいろスタイルの違ったレストランがあって選べる街。ウチはその中で漏れないように皆と日々努力していきたいと思います」
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1. 日本ほうれん草のラビオリ トスカーナのスープと共に
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2. 真鯛のポワレ 香草ソース
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3. クリームブリュレ 季節のフルーツとジェラード添え
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リストランテ濱崎
住 所◆東京都港区南青山4-11-13
電 話◆03-5772-8520
営業時間◆ランチ12:00〜14:00(L.O.)
ランチは木曜〜土曜のみ
ディナー18:00〜21:30(L.O.)
定休日 ◆ 日曜
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