素材の声に耳を傾け、最高の旬の瞬間を見極めクリエイションするフレンチの賢人
Les Creations de NARISAWA 成澤由浩 さん

都会の中にいて自然の英気を養える料理を。
テーブルに着くと目の前には、店名の入ったクリスタルプレートが置かれている。これから役者たちが繰り広げる華麗なステージの幕開けを待つかのように否が応でも期待を高めさせられる。その上に次々と運ばれてくるのは、フランス料理の系譜に新たな文脈を創る成澤由浩シェフの感覚を研ぎすませる洗練された料理だ。
フランス、スイス、イタリアなどの3ツ星レストランで8年修行を積み、帰国と同時に1996年、小田原の漁港の目の前に『ラ・ナプール』を開いた。そして、2003年11月、南青山への移転を機に名前も新たに『レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ』とし、オープン。
「東京から半日かけていらっしゃる、そういった方々のために、もう少し移動の負担のない場所でやれたらと思ったんです。ずっと静かな場所にいたので、高層ビルの上というよりも1階で、緑があり、人の行き来も肩が触れない程度の場所にしたかった」
今年、オープン5年目。その歩みの中で料理はもちろんのこと、店内空間、マダムやスタッフたちのサービスを徹底し、東京のグランメゾンと呼ばれるに相応しい風格を漂わせるまでになった。
青山に移っても、最高の食材を追求する姿勢は変わらず、野菜や果物は産地直送で有機・無農薬・減農薬野菜にこだわり続ける。
「海の幸、山の幸、畑のもの…。私は、自然の恵み=素材に対して敬意をはらっています。最良の食材の力を損なわないようにし、プラス魅力を1割、2割アップさせて皿に乗せるという作業です。私は料理人の力は素材を越えられないと思っているんです。だから別の魅力を皿の上に出せるように仕事をするだけ」
休日を使って産地に出向き、素材が生まれ育った土に触れ、空気を感じ、その自然の風景やそのもののストーリーを料理で描きだしていく。“都会の中にいて、自然を感じる料理”。
「それがこのレストランの果たしたい役割でもあります。店名にもなっているCreations=創造は、僕のクリエイションではなくて、お客さんのクリエイションを生み出すという意味なんです。ここには、第一線で活躍するトップクリエイタ−や政財界の方々も多くいらっしゃいます。分野は様々ですが、日頃、何かを発想したり、精神力を使ってる方に英気を養っていただければいいなと思っています」
人種、国籍、所得や職業に関係なく感覚のレベルが高く、良いものを良いと評価する人が集まる青山は、仕事をするのに恵まれた街だと言う。
「まったく気が抜けません。でも、皆さんがいつも温かい目で成長を見守り、支えてくださるので、ありがたいと思っています。始まったばかり。まだまだ目指すところは上のところにありますからね」
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1.フランス・ヴァンテ産フォアグラと イチゴのコンビネーション
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2.菜園のラグジュアリー仕立て
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3.北海道・茶路の仔羊の低温ロティー、花穂の香り
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